くくのちのモリプロジェクト:

プロジェクト

『2011年の種子(たね)』から

posted on 2011/10/12

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みなさま、2011年この秋は私達にとって特別な秋になりました。
大災害という言葉だけでは、ひとくくりにできない様々な思いが、
今私たちの心深く畳み込まれています。
くくのちのモリプロジェクトでは、この特別な秋に採集する木の実たちを、
「2011年の種子(たね)」と名づけることにしました。
この、「2011年の種子」を3年間心を込めて大切に育て、
たくさんの思いを共有できる「モリ」を作りたいと願っています。

手順は昨年と同じですが、第一回の今回はそれぞれが前もって採集した種子を持ち寄って、
皆で10月22日(土)多摩美でポットやトロ箱に蒔くことになっています。
どなたでもご参加いただけますので、参加ご希望の方はご連絡ください。

当日飛び入りもできます。
種子採集の種類、方法については下記をご覧ください。1種類でも数個でも大丈夫です。

種子は沢山ご用意していますので、お持ちになれなくても大丈夫です。

また、個人でベランダや庭でポット苗を育て、
「2011年の種子」による「モリ」作りに、参加ご希望の方には、
近日中に作り方をHPにてお知らせします。
グループでの参加もできます。

3年後に苗木を植えるモリの場所は検討中、募集中です。

進捗状況はHPやtwitterで公開していきます。

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開催要領:

日時:10月22日(土)  午前10時半~12時半頃。小雨決行、本降りの場合は10月29日(土)に順延。

場所:多摩美術大学八王子キャンパス http://www.tamabi.ac.jp/access/

集合場所:多摩美術大学内 芸術人類学研究所(メディアセンター棟内)

作業は絵画北棟前のテラスで行いますので、10時半までに来られない場合はそちらをお探しください。参加申し込みいただいた方には携帯番号などをお知らせいたします。

去年から育てている苗木群や、春に植樹した場所もご覧いただけます。作業終了後は学食でお昼を食べる予定です。

持ち物:汚れてもいい服装、ゴム手袋または軍手、できればドングリ、木の実類。

参加お申し込みは: kukunochimori@gmail.comまたはTwitter: @kukunochinomoriまで。

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首都圏の潜在自然植生による森づくり、秋の種子採集リスト:

高木

ドングリ類:スダジイ/アカガシ/アラカシ/コナラ

木の実類:サカキ/モチノキ/クロガネモチ/カクレミノ/シロダモ/ヤブニッケイ/ヤブツバキ/ネズミモチ

中低木

ドングリ類:ウバメガシ

木の実類:トベラ/シャリンバイ/サザンカ/マサキ/サンゴジュ/イヌツゲ/マルバグミ/イズセンリョウ/リンボク/ヒサカキ/ハマヒサカキ/ヤツデ/アオキ/ムラサキシキブ/センリョウ/マンリョウ/イヌマキ

くくのちのモリプロジェクトでは神社や寺院など「鎮守の森」的な場所で採集することを理想としていますが、公園などで集めていただいてもかまいません。採集する場所のルールに則って拾っていただけますようにお願いいたします。

また、落ち葉のたまった場所などは放射線量が高い可能性もあります。拾っているのを見て子どもがまねをする場合もあるかもしれません。ご自身の判断でご行動いただけますように、お願いいたします。

採集のポイント・ドングリ類の場合:

なるべく木から落ちて間もないものを選ぶ。割れているものやまだ茶色くなっていないものは避ける。

拾ってきたらすぐに、水を張った容器に入れてみる。そこで水に浮かんでしまうものは乾燥していて発芽しにくいので取り除く。中に虫がいるかもしれないので、そのまま水に40時間程度つけておく。

湿らせた布かペーパータオルで包んで、乾燥しないようにビニール袋かタッパーに入れて、蒔く日まで冷蔵庫(野菜室など)で保存。

ツバキとサザンカの場合:

割れた殻から取り出すか、今の時期なら割れていない実ごと採ってきて、しばらく置いておくと自然に割れるので、中の黒い種を取り出す。虫がいるかもしれないので、水につけるのとその後の保存はドングリと同じ要領。水に沈まなくてもOK。

果肉のある木の実の場合(サカキ、モチノキなど):

色づいて熟した実を選ぶ。果肉はむいた方が発芽しやすい。むきにくい場合はしばらく水につけると柔らかくなってむきやすくなる。その後の保存はドングリと同じ要領。

マサキやシャリンバイなどは実が色づいて割れてからが採集適期。

なお、10月12日現在、都内ではスダジイとヤブツバキは収穫真っ最中、カシ類は木によっては落ち始めていますが、緑のままで落ちてしまっているものも多いです。木の実類はまだのものがほとんどです。

平井芽阿里さん講座・モリPJからのプラスレポートです

posted on 2011/10/08

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2011年10月1日、くくのち学舎にて平井芽阿里さんの講座
「モリのフォークロア」が開催されました。
平井芽阿里さんはくくのちのモリプロジェクトの長崎隊長のお友達であり、
今回の講座もモリPJとくくのち学舎、多摩美術大学芸術人類学研究所との協働で
企画運営されました。
講座のレポートはこちらでご覧いただけますが、
ここでは講座を巡る周辺の話題をお届けします。 

長崎隊長により冒頭の挨拶があり、講座終了後にはモリPJの説明をしました。
隊長は宮古島育ち。平井さんも高校時代は宮古島で過ごされています。
宮古島の「ウタキ」を背後の共通項として、今後の協働が期待されています。

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会場の一角で、モリPJの小さな紹介展示をしました。スダジイとマテバシイのドングリ試食もあり、
人気でした。

参加者の関心も高く、早速11月の植樹祭に参加表明してくださった方も!よろしくお願いします!
緑化、植樹グループ 「響」さんと「たまもり」さんから、
数名のメンバーが講座に参加してくださいました。
」さんは明治神宮内で苗木を育て、企業のCSR活動などを通じて植樹を啓発、
神社にも植樹しているそうです(モリPJ憧れの先輩!)。「たまもり」さんは、宮脇方式の植樹に
積極的に参加する活発なグループです。
今後の情報交換、交流協力など、どうぞよろしくお願いします。 

講座後のミーティングで、平井さんの学生さんから募った森に関するアンケートを
詳しく拝見させていただきました。
中でも興味深かったのは、「木と対話するには?」という質問への学生さんの答え

        力いっぱい抱きしめる。

        おでこをくっつける。

        目を閉じて語りかける。

        聴診器を当てる。

        しめ縄をかけ、鳥居を立て、御神酒を上げ、お辞儀をして話しかける。

        敬語を使って話す。

木に対する畏怖や敬虔な気持ちが、現代っ子の学生さんたちにも
生き残っていることがわかりました。

平井さん講座の最後に上映された大鹿村の樹齢400年のシラカシの木のビデオ。
日本で一番「気」が高いと言われている大木です。
その苔むした木肌をなぞっていく映像を見て、植樹マンはぐっと来たそうです……。
(植樹マンはご存知、俳優の舩木さんです。モリPJメンバーで、多摩美芸祭にも登場予定)

打ち上げの飲み会:
民俗学、地域文化に造詣の深い、岩井國臣さん(元参議院議員)や、写真家のMOTOKOさんたちも参加してくださいました。多岐にわたる話題が飛び交い、とってもにぎやかで楽しい会でした。
初参加、画家の北島遊さんのポートフォリオ(作品集)を見て、研究所のIさんの言葉「バルビゾン派みたい。好みだなあ」。リベラやシケイロスなどメキシコ絵画を思わせる、という声もありました。北島さんは、大鹿村の隣に位置する中川村のりんご農家のご出身。農民画家(?)希望です。宮沢賢治みたいですね。(植)

≪講座後のメンバーの感想≫

・隊長コメント:先日の講座&ミーティングは、メンバーの今後のモリ作りへ向けての、
 意識、イメージの確認が出来、とても有意義なものでした

・実は「森」についてちゃんと考えたことがなかったと気づきました。
 足下を見ていなかったのですね。身体感覚として森が組み込まれていない私の森イメージは、
 どうも西洋(ドイツ?)の森くさいです。赤ずきんちゃんとか、ヘンゼルとグレーテルとか、
 そのあたりの童話イメージが刷り込まれているように感じます。
 日本だと、おじいさんは“山”に柴刈りに行きますもんね。森には行かない。
 でも万葉集にも「もり」は登場するようです(『ベネッセ古語辞典』)。
 森も盛りも守りも「もり」だな……。なんか関係あるでしょうか。どうやってできた言葉なのかな。

・≪木と対話する≫という言葉が、極当たり前に使われている現象についての考察が面白かった。
私も無機質なものに対しても当たり前に使っています。

山川草木悉皆成仏。モリプロジェクトの活動を通じて、日々、対称性の感覚を呼び戻しています。

育樹祭レポート

posted on 2011/09/24

9月17日土曜日に育樹祭(多摩美内植樹地の草抜き)を実施しました。猛暑がかすかに和らいで、雨の予想を含んだ曇り空でした。

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5月に植樹をした現場に到着すると、「おお~!」夏草の繁茂は予想以上。夏はもしかして、植物が動物に近づく時なのだろうかと錯覚するほど、草たちはぐんぐん野性的に伸びていました。

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メンバーたちは苗木の姿を確認しつつ、汗だくになって、周囲の丈高い草を次々と引き抜いていきます。

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夏草の中でもとりわけ強烈なパワーを発揮していたのは葛。この2、3ヶ月の間に四方八方ぐいぐいと蔓を伸ばして、その場のあらゆるものに絡み付いていました。根っこを掘り出してみると、ごっつい塊です。「敵ながらあっぱれ。よく育つねー。」この侮れなさは生命の本質でしょうか?
抜いた草たちは根を上にして、やがては土に返り、苗木たちの養分として再生していただきます。

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草抜き格闘、一時間余で、やっと苗木たちの全体像が見えてきました。「なんだか数が減ったような気がする。」枯れたり、消滅した木々があるらしいと、みんなの印象が一致。植物界の生存競争は厳しく現実的です。
一本の枯れた苗木の根もとに、新しい苗の芽も伸びているのも発見しました。「頑張ってるね。」

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カラフルで、過激な形状の夏の虫も登場。
わずか50㎡ほどの土地で、地表にも、地面の下にも、目に見えるものや見えないものや、どれほどの生命が活動しているのか、
私たちの想像が及ばない、生成消滅が一体どれほど繰り返されているのか、人間の想像力では捉えきれない、この果てしない存在のあり様を、無限と呼べばいいのでしょうか。

宮脇方式の森作りでは、これから苗木が自力で森を形成していくまで、2、3年の間、年に2回ほど草取りを行います。本来「雑草」という草はないのですが、苗木の成長を阻んでしまうので、しばらくはこの作業は避けて通れません。
考えてみればこれは「自然」に「手入れ」をするという、広い意味での里山体験ですね。そういえば、種子を集めて苗を育て、地面を耕し、育った苗を植え、周囲の草を抜いて、苗の成長を手伝う過程は、農業と同じ。
プロジェクトの実践は、次々と新たな思考空間を切り開きそうです。

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草抜き後、学食のお昼ご飯がとりわけ美味しかったのは、言うまでもありません。
校内の木陰に沿った道を辿る途中、誰が置いたのでしょう『もののけ姫』のコダマを見かけました。モリの妖精。

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ポット苗たちに声を掛け、 こちらの雑草も退場いただいて、水やりして解散となりました。
今年は11月にも小さな植樹祭を企画中です。さらなる展開を、どうぞお楽しみに!(植)

横浜国立大学 30年の森見学レポート

posted on 2011/08/27

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2011年8月20日、曇り空の下、横浜国立大学の森を見学に行ってきました。宮脇昭先生はこの大学で研究、指導され、現在名誉教授です。
宮脇方式植樹30年!素晴らしい森に育っていました。

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広々とした構内に元からある樹木の場所と、植樹の場所は見分けがつかないほど溶け合っています。その土地に合ったその土地の木々(潜在自然植生)を植えるということを目で見て納得でした。夏休みの土曜日なので、ダンスクラブの学生さんたちが練習しているほかは、人影はまばらです。

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普段は小学生の通学路としても解放されているようで、緑がたっぷり、遊び場所には最適で、寄り道せずにはいられない自由な雰囲気です。ふかぶかとした森の中に大学の建物が点在しています。私たちも、ゆっくりぶらぶらと構内を散策させていただきました。

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参加した人たちは、未来を思い描いたり、昔を思い出したり、森の中で伸び伸び深呼吸をして、みんな何だか嬉しそうでした。「よし、こんな森を作ろう」という声も聞こえました。
くくのちのモリPJ隊長の10年来の友人、森の精霊・緑の戦士!植樹マンは、小さい頃ご実家の裏山でターザン基地を作り友達と飛び回っていたことを思い出したそうです(目に浮かびます)。

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森の息吹に野性の思考も目覚めるのか、YNUの文字を彫ったモニュメントの頭には、積石がいくつも置かれていました。 

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くくのちのモリPJでは、宮脇方式の植樹地を去年秋から見学しています。植樹後半年、1年、3年、5年と木々の生長する状態が思い浮かぶようになってきました。先日の進和学園さんの森は5年目で、隙間をあまり開けない混植方法のまま、木々はびっしり密集していました。人の入れる隙間はないので、そこにあるだけで「お入らずの森」です。それから一足飛びに30年となると、どのように淘汰されたのか、大きくなった木々の間にはどうにか歩けるほどの空間が生まれています。

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また、これだけ深い森のような木々ですが、植えられているスペースの幅は驚くほど狭い。宮脇先生がどこにでも植えられると力説されるのも納得です。
10年目、20年目の森も見てみたいところですね(植)。

いのちを守る300キロの森づくり 仙台植樹祭レポート

posted on 2011/08/07

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2011731日、くくのちのモリプロジェクトは仙台での植樹祭に参加しました。
植樹地は目の前に仙台湾が広がる、若林区荒浜の小高い公園の一角でした。
広大な仙台平野は遠目には自然そのままで、海岸線に沿って流れる貞山運河は、光を反射して輝き、人工のものとは思えないほど風景に溶け込んでいました。
貞山運河は、最初の堀が伊達政宗の命によって開削され始めてから300年もの間、断続的に作られた堀が一続きになって、現存30km弱にもなるという日本最長の運河です。運河の周辺では長い間に自然が人工の堀と融合し、人々はそれを役立てたり楽しんだりしてきました。その貞山運河沿いにある集落の一つ荒浜地区は、半農半漁村の共同体を長く続けてきました。農家と兼業で冬場は海苔の養殖もすれば、漁で生計を立て菜園も作り、夏は海水浴客相手の海の家も経営もする、といった多角的な暮らしは、時代の移り変わりで高齢化が進んだとはいえ、最近まで実り豊かに営まれていたのです。
(「貞山運河事典参照:
http://teizanunga.com/default.aspx

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その荒浜は今回の大津波によって壊滅的な被害を受け、多くの方が亡くなり、町は瓦礫の山となってしまいました。
昔は枝や枯れ葉が日々の生活に役立ち、また防砂林防潮林としての役割を長く果たしてきた、青々として幅の広い松林の大部分が根こそぎなぎ倒されました。瓦礫は何箇所かに分けて山のように集められ、運河の修復が進められています。遠くに見える荒浜地区の詳細は、県外から来た参加者には分かりません。地元の方たちも多く参加されていたようですが、災害について言葉を交わす機会がありませんでした。海岸近くへバスで移動する間、窓枠も中身もすっかり流され、暗い空洞を残し傾いた家が何軒も見えました。畑の中に流され廃棄されたままの車や、斜めになった電信柱、崩れた瓦屋根もまだ多くあります。無数に傷ついたものは全て固有の事情があるはずで、人間の想像能力を遙かに超える非日常の事態を目の前にして、外から来た者は混乱した感覚のまま祈るしか術がありませんでした。

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開会の挨拶後1分間の黙祷をして、植樹祭が始まりました。
宮脇昭先生はトレードマークの麦藁帽子に長靴姿で、今までにも増して力のこもった挨拶をされました。「いのちを守る300キロの森づくり」への信念を語られます。内容は下記のリンクをご覧ください。林野庁長官始め市や地区の関係者の出席もあり、宮脇先生の笑いを呼び起こす手馴れたリードのもと、大人や子供も飛び入りで、苗木の名を3度復唱しました。宮脇先生にとっては皆同列の植樹協力者です。http://www.youtube.com/watch?v=M3xDaV0BugU
元は住民をとりまく物であった膨大な瓦礫は、危険なものはより分け、無駄に燃やしたりせず、思い出として残し、地球資源として使おう。山を作り苗の根もとに埋め、生命を循環させるために、植物の根を張る力や、菌類の分解に任せよう。生命の森についての、その遠大な構想は、今回は先延ばしになりましたが、必ず実現させると強い決意を語られました。「今日の植樹は1000本ですが、記念すべき出発点です」。

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小ぶりの植樹地でしたが、地元の方々と遠方からのボランティアが協力し合い、一人につき2、3本は植えることができました。

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前回、多摩美植樹祭に来てくださった助っ人の方々は、今回も大活躍されていましたし、ツイッターで交流していた大阪の大学生ともお会いすることができました。

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お昼をはさんでタブの実をポットに蒔きました。
現場で指導される宮脇先生の様子を拝見して、種子や苗に対するたいへんに細やかな配慮を感じました。
「向こう(タブの実)は命がけです。私たちもそれに応えるように育てましょう」「種は容器の縁にふれないように置いて」「水は大切です。多くても足りなくてもいけません」「植え替えるときはこのようにそっと……」
現場で具体的に、とことん木々の命と付き合ってきた人の、熱意のこもった言葉が続きました。
時折冗談を交えて場の雰囲気を柔らげながらも、自然に則した資源利用を力説され、「この土はどこのものですか。業者に任せきりではいけませんよ」とおっしゃるのを聞いて、合理性のもとに末端まで利潤を追求するシステムへの警戒と、強い反骨の批判精神を持っておられることが分かりました。
植物の多様性や土地本来の生命のあり方を、深いところまで捉えておられることが、今の文明の脆さ、残酷さに対する洞察へと繋がるのだと思われました。83歳の今も、数々の国で調査、植樹をされ、この日も前日は中国から帰国、次の日はタイへ植樹に向かうという脅威のパワーを発揮されています。

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地元の「タブの実」を拾い、どんどん苗を育て皆で命の森を作りましょう!と気合を入れて、2時前に解散となりました。
仙台駅までバスで送っていただいたグループは、山また山の中を猛スピードのMAXやまびこで東京に帰ってきました。 みなさまお疲れ様でした。

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前日はイグネ「長喜城」を見学しました。

「イグネ(居久根)」とはこの地方で屋敷林を呼ぶ言葉。強い風から家を守り、果樹や竹や薪が暮らしを支え、大切に育てた樹を材料に家を建て替える、生活と一体になった小さな森です。
かつては仙台平野に沢山あったそうですが、次第に数が減り、とくに長喜城は仙台市若林区の市街地に接した最後の緑の砦のようです。 

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大災害の後ということもあり、声かけは遠慮して周囲を見せていただきました。

遠くからでも、屋敷をとりまく大きな杉の木が目立ちました。

地面や塀、古い建物などには地震の被害があちこちに見られます。

家も畑も隣接し、普通の時なら「モリ」の参考に、
穏やかでのんびりした実体験のお話が聴けそうな場所でした。 

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時折小雨が降ったり止んだり、比較的涼しい日でした。地区の神社も参拝しました。

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宿泊は輪王寺さんにお世話になりました。以前から地元の森づくりに尽力され、今回の植樹祭も共催されています。
木々と新旧のお墓に取り囲まれた、小高い場所の僧坊です。寺はまさに墓所ですね。
朝方地震があり驚きました。

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大きなお寺の植樹庭も見学。植樹マンの石像、池にはドングリの石像がありました。
(植)

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以下はメンバー参加者の感想です。

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「今後の300kmいのちの森作り計画の胎動になるような、良い植樹祭になったとおもいます。
くくのちのモリプロジェクトも、東北の森作りとも連携しながら、また独自のモリ作りも展開して
いきたいと、改めて感じました。」

「宮脇先生の情熱には圧倒されました。タブの種一粒一粒に愛情を注がれているのを感じ
ました、全てを大きな木に育てたいのですね。ぼくは先週ちょっと雑に蒔いてしまいました。
林野庁長官も樹の名前をちゃんと復唱してくれてよかった。
東京から来ていた他の植樹グループの方々との再会も心強かったです。
東北なのに不思議な感じでした。
300kmに6000万本というのは、今回の6万倍で気が遠くなりそうですが、
実現したいですね。」

「仙台まで行ったのに、植樹祭以外に何のボランティアもせず戻ってきてしまったことに、
ちょっと後悔しています。」

「宮脇先生、圧倒的でしたね!
私は2回目の植樹で、我ながらまだまだ手元が嘘くさかったのですが、
回数を重ねていくことが大切だとつくづく思いました。
本で順番を押さえるよりも、実際に作業することが大切ですね。」

「現地の様子をこの目で見る以上の体験はないことを、強く感じた旅程でした。
そして、もっと体力が必要と痛感しましたので、にわかに筋トレを始めようと思います。」

「まずは仙台沿岸部の広大な荒野と化した姿にテレビでは窺えない衝撃を感じました。
私の地元も阪神淡路大震災で被災し、瓦礫に埋まる街に息が止まりましたが、
今回は、波にさらわれ何もない……。
しかもこの荒浜はほんの氷山の一角なのですよね…。
神戸は狭い区域なのでひとつにまとまりやすかったけれど、
ここ東北は拠点が無数に散らばっているだけに、
(テレビでもずっと言っていたけれど、ほんとうに広大だ)、
300kmの森を各地で作る横の連携をいま始めなければ、と思わされ。
今回の宮脇先生の気合は特に凄まじいものでした。」

「“東北産”のタブノキの苗を育てるのは地元の人が中心に動かないと
4800万ポットは作れません。
東北のタブの実が落ちきるまであとわずか。(現在は青い実が木に成っている状態)
しかも場所は海岸沿い(心理的に地元の方はいま海に近づく気持ちになれないかもしれない)。
植樹祭でみんなと一緒に植えて嬉しく思ったのもつかの間、今回の植樹はこれから長い時間を
かける緑の長城の始まりに過ぎない、とも思います。
現代の「稲むらの火」http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/inamura/p1.html
になり、地域住民が雇用されることで緑の長城が作られる形が理想的とは思う。
(その雇用主がまだいないけど…)
宮脇先生の名言「動きながら考える」でいくぞー!っと。
イグネのまわりをぐるっと一周してきました。
地元の方が周りの生垣の手入れをしていたり散歩していたり。
栃木の屋敷林とはまた違う印象でした。 」

以上

進和学園植栽地見学&苗作りツアー レポート

posted on 2011/07/30

くくのちノモリプロジェクトの皆様

2011年7月23日、快晴、気温28度程度、心地よい風ありで、ツアーには絶好の日和でした。

この日訪問したのは、平塚の進和学園さん。進和学園とは知的障害者のための生活介護・就労支援の施設です。就労支援の一環としてドングリから苗木を育てる事業を手がけていらっしゃり、
くくのちのモリプロジェクトにとっては師匠のようでもあり、多摩美での植樹の強力なサポーターでもあります。
http://www.shinwa-gakuen.or.jp/inochi_no_morizukuri

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午前10時に、平塚と鶴巻温泉で待ち合わせ、車でお迎えに来ていただき、苗木育樹場所「どんぐりハウス」で合流。
広々としたハウス内で様々な苗木を育てていらっしゃいます。ハウスは「まじぇるハウス」と合わせて二棟並んでいます。一度の水やりに二人で2時間はかかるとのこと、それでもこの設備だからこそのスピードですね。規模の大きさに皆びっくりです。

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日差しがきつい時用に、日よけのシェードを利用したり、土の上にシートを敷いたり、進和さんの「どんぐりチーム」さんが働きやすいように、様々な工夫がなされています。進和学園就業支援団体、(株)研進代表の出縄貴史さんのお話では逆説的に、「過酷な環境で育った苗木は植樹してから強い。」とのこと。多摩美の苗は強い子に育つ可能性大ですね。

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タブの実ももう蒔かれていました。藁に優しく覆われて、ぎっしり身を寄せ合っています。(納豆のイメージと重なりました。)この時期蒸し風呂のようになるというハウス内も、この日は時々風が通って過ごしよいようでした。

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ハウスの中で、くくのちメンバーは目ざとくアマガエルを何匹か見つけました。例によって、「あらら。」「かわいいねー。」一躍人気者。

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その後、「しんわルネッサンス」に車で移動。まず、植樹5年後の森を見学。「5年でこんなに大きくなるのか。」と本物を目にして皆驚きました。幹の太さでは、タブ、山桜が群を抜いていました。

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木々はみっしり密集していて、中には入れません。

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多摩美の森も道をつけたほうがいいねという話が出ました。

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そして、風通しのいい戸外に即席に作ってくださった、大きなテーブル四台に数名ずつ分かれて、苗木作りに挑戦。スダジイとシラカシとアラカシとヤマモモ。
それぞれのテーブルで、トロ箱にびっしり芽を出してひしめき合っている苗木をほぐし、一本一本ポットに植えていきます。

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手順は先日の多摩美のポット分けと同じです。和やかに歓談しながらも、ドングリの生命力を手先に感じ、作業に熱中いたしました。

ポット苗づくり集合写真
1000鉢できました!

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その後は待望のお昼ご飯。美味しいカレーです!サラダ、デザート、アイスコーヒー付!
厨房にも進和さんの利用者さんチームが3人働いていらっしゃるとのこと。

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食堂の大きなガラス張りの窓いっぱいに、5年前に植樹された森の緑が広がります。

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食後は利用者さんの作業所を案内していただきました。出縄さんの叔父さま(前理事長:出縄明さん)が、児童40名で昭和33年に、ご実家を開放するかたちで設立された進和学園は、今では10箇所余りのホームやセンター、保育園を運営される規模になっています。「しんわルネッサンス」は生活介護と平行して、就労支援の場として6年前に新設されました。就労の中心は本田技研さんの下請けの一部組立で、数人のチームごとに分かれて作業を担当しています。

部品のミスを防ぐためのグッズが、手作りで設置されており、いたく感心しました。企業退職後の技師さんお二人が、作業所の委託を受けてはミニ発明を繰り返しておられるようです。自分たちで完成品をしっかりチェックできるように工夫されています。

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他の仕事として、平塚伝統産業、ダルマさんの色の下塗り、紅茶の袋詰め、厨房の補助などあります。リーマンショックの時、本田技研の受注が減ったので、出縄さんや職員さんが奔走して、入所者さんの仕事を開拓したそうです。紅茶は個人経営の人気ネットショップさん発注でした。また、自分たちの食事は必ず受注があるのだから、それを仕事に組み入れようと、厨房の補助も開始したそうです。資本主義世界のちょっと地域よりの部分に、考えを練って可能性を広げていらっしゃるという印象でした。見学した作業所以外でも、製パン、クッキー、クリーニング、しいたけ栽培、陶芸、紙漉き、お弁当給食など、障害者の方々の自立へと、挑戦を繰り広げておられます。

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今度は外側の道からもう一度森を眺めに行き、木々の生命力の強さに再度感心しました。

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敷地内の畑で農業に取り組む利用者さんの姿も拝見しました。サツマイモにネギ、ブルーベリーの畑も。
森を育て、傍らで田を耕し、人が集う場所がある……モリPJが思い描く構造と重なりますね。「あとは温泉だよね。」という声もちらほら。炎天下の農作業は大変なことも実感しながら、それぞれ未来のモリに思いを馳せました。

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そうして次は、タブの実拾いに繰り出しました。進和さんの採集はもう終了していたのですが、輪王寺さんの収集依頼をご相談したところ、まだ拾えるかもしれないと、現場に連れて行ってくださいました。平塚は昔はタブの木がたくさんあったそうです。今でも移動中の車窓から何度もタブの木を見かけました。なかでも市の保全樹木とされている二箇所にご案内いただきました。

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何百年生きているのか知れない大きなタブの木の持つ雰囲気に、圧倒されます。祠にご挨拶して、近くの子供が不思議そうに見守る横で、大人たちはしゃがんでせっせと木の実を拾いました。仙台に送るのに十分な量集まりました。出縄さん、遠山さん、一緒に拾ってくださって、ありがとうございました。

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その後は植樹2年目の万田ホームを見学。まだ幼い木々を見て、多摩美の植樹地の来年、再来年をイメージしました。
敷地のすぐ横には、大きな楠木とタブの木が並んで風に吹かれておりました。小高い場所で下に墓地もあります。岬の雰囲気でした。

「まだ時間大丈夫ですか?」と尋ねられて、次はなんと湘南平まで案内してくださいました。車を降りて先ず伺ったのは小さな山小屋風の「ともしびショップ」さん。店員さんは古株の進和利用者さん3人で、喫茶と販売所を運営しています。アイスコーヒーとクッキーをご馳走になりました。

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お礼を言ってさらに上の展望台に登ります。螺旋階段をとんとんと天辺まで行きました。とっても眺望のいい日で、くらくらするほどの大パノラマが目に飛び込んできました。広々とした相模湾から遙かな江ノ島、湘南の市街地や田園の広がる平野、小高い丘や山々が目の届く限りずっと見渡せ、雄大な丹沢、箱根の山々がすぐ向こうに聳えています。その間には、雲をいただいた富士山がくっきりと大きく美しい姿を見せていました。ガラスなどさえぎるものの無い、むき出しの狭い展望台の上で風に吹かれながら、まるで空中に浮かんでいるといった不思議な感覚。想像もしなかったほど心のこもった、思いがけない贈り物をもらったようでしたね。

お土産にと、えりんぎと黄な粉の2種のパン、おからラスクまで頂きました。

鶴巻温泉まで送っていただき、メンバーは駅近くの料理屋さんで1時間あまり喉を潤し食事をしながら、軽くミーティングをしました。出縄さんが女将さんにご挨拶してくださったおかげで、サービスをしていただきました。ここでは地元のつながりがまだ生きているようです。皆おなか一杯になり次回の予定も決まり、6時半終了。こもごも今日の印象を話しながら、心をほっこりさせて電車に揺られて帰路に就きました。

皆様本当に盛りだくさんでしたね。お疲れ様でした。楽しかったですね。一同心から、進和さんに感謝いたします。

なお、進和学園の利用者さんたちが作る素敵な商品群は、オンラインでも購入できます。クッキーや紅茶、しいたけや陶芸作品、宮脇昭先生の似顔絵入りの手漉きはがき、そして苗木や有機肥料まで、楽しくて役立つ品揃えです。
http://xc531.eccart.jp/b625/

 

多摩美植樹地草抜き+植樹苗鉢分け レポート

posted on 2011/06/25

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2011年6月18日、梅雨の合間の曇り空、戸外で仕事をするには丁度ほど良い気温でした。
たくさんの雨が降る日が続いた後、植物の世界はむせ返るような勢いで湧き立っておりました。

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五月の植樹から早一ヶ月が経ち、周囲は夏草や蔓がいっぱいに生い茂り、蓬、スギナが大繁盛。

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植樹した苗木は雨の恵みもあって、すくすく育っておりました。
「ひと月でこんなに大きくなるんだねー。」
自分たちで植えた苗木は、一面の緑の中でもより身近な生命体です。
時間をかけ、繰り返し触れ、思いを込めることが、特別な空間を生むのでしょうか。
名前もたくさん覚えて、知り合いに呼びかけるようです。

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中には土地に合わなかったのか、立ち枯れてしまった苗木も2、3本……
残念だけど、また土に返って何かの形で生まれておいでね。

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苗木を植えた場所は、藁敷き、縄掛けのおかげで、そんなに草は多くないのですが、
それでも放置すれば、まだ幼い苗木が埋もれてしまいます。
皆でせっせと草を抜いては、無駄なく肥料になるように、根を裏返し、藁の上に置いていきます。

今回は前回にもまして、昆虫や小さい生き物の世界の活発さが目立ちました。夏ですね。
蟻やミミズに加えて、ハサミムシ、アワフキムシ(の卵?)、ちびムカデ、トカゲくんなど出没。
八王子にある大学の周辺には、雉や狸、兎もいると、
研究所のH田さんから教えていただきました!
ああ、鳥の声も聞こえる。校内には、ヤマモモやグミや、
いろいろ木の実の姿も、あちこちに見つかるのです。

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学食でのお昼をはさみ、
午後の鉢分けの人気者は、二匹のトカゲくん。「おおっ久しぶりに見た。」「かわいい。」「きれい。」
モリプロジェクトならではの、生き物好き反応ですね。
苗木ときのこの小宇宙も、評判がよろしかったようです。

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数々の植樹を経験し、プロジェクトメンバーがコーチと仰ぐ、
F木さんから苗木の鉢分けのレクチャーを受けます。
ポットからそっとはずして、優しくばらし、小さいポットに一本ずつ、
根が充満するように適度な位置で、
上からふんわり土をかけて、2、3回とんとん軽く底を下に落とし、均質にポットの中を慣らします。

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黙々と苗を鉢に分けていくメンバーたち。集中すると真面目な顔になります。

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苗は一本一本違う姿をしています。芽の出る時期もそれぞれで、
隣と微妙にずらしてこの世に顔を出します。
モリPJが去年採集した種から出てきた新芽たち。すべてが愛らしく感じられます。
こんなにたくさんの命が、一体どこからやってくるのでしょうか。
「ドングリがまだくっついているのもあるよ。」「土がやわらかくて気持ちいい。」「この芽は何の木?」
手で触れて、言葉で触れて、空間を共有することで、
苗木たちと人間たちの世界は重なっていくようです。
600鉢くらいできたかな。

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ここで水やりホース初登場です!隊長はご機嫌です。
一時は如雨露で真夏の往復水やり何十回を想像、心配していたメンバーも一安心。

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苗たちも気持ちよさそうです。
これで夏の準備が整いました。皆さんお疲れ様でした! (植)

いのちを守る300キロの森づくり

posted on 2011/05/26

 東日本大震災における人間の予測をはるかに超えた自然の猛威は、多くの尊い人命を呑みこんでしまいました。
 この震災を教訓に、私たちは今までの防災のあり方を含めた、自然と人間の関係性を根底から見直し、未来に向けて行動を起こさなければなりません。
国際生態学センター長 宮脇昭氏と仙台輪王寺日置住職は被災地を調査し、その実態を分析しました。その結果、大津波に対してコンクリートによる防波堤だけでは不十分であり、マツによる防潮林も十分に機能していないどころか、根こそぎ倒れ、流木となりかえって危険であることがわかりました。被災後現場で生存している樹木を確認したところ、宮脇氏が提唱するその土地本来の樹木による森が防潮林として効果的ということが確かめられました。
 土地本来の木は深根性直根性で、いろいろな種類の樹木により多層群落を形成する本来の森は、生命力に溢れ、津波によって根こそぎ倒れることはありません。まずは、その土地にあった樹種を選択することが重要です。沿岸部では釜石を北限としタブノキが森の主木となります。
 さらに宮脇昭氏は、復興に際して被災地の瓦礫の山をも有用な地球資源として再利用することで、環境や経済的にも有効であり、防災の面からみてもより効果的な「防潮林堤」を構築するプロジェクトを提案しています。
 くくのちのモリプロジェクトでも、東北の復興のための、自然と共に生きる叡智のある「いのちを守る300キロの森づくり」を応援いたします。

くくのちのモリプロジェクト代表 長崎健一

モリプロジェクト初の植樹祭 パンフレット

posted on 2011/05/21

 2011年5月14日に多摩美術大学(八王子キャンパス)内で初の植樹祭を開催した
くくのちのモリプロジェクト。
植樹祭の参加者に配布したパンフレットをご紹介します。
植えた樹種、植樹の手順、モリプロジェクトの概要など、ご覧いただければ幸いです。

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くくのちのモリプロジェクト 初の植樹祭レポート(2011/5/14)

posted on 2011/05/21

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2011年 5月14日。当日は晴天、風もなく絶好の植樹日和でした。
くくのちメンバーに、心強い助っ人さんたち、初参加の方3人が加わり、約20名になりました。
小さくても、お祭りになると人が集まるって本当ですね。
賑やかな雰囲気が徐々に盛り上がってきます。

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朝10時に集合して荷物を会場へ運びます。
スコップ、コンテナケースやバケツなどなど各自手分けして作業を進めていきます。
一週間の間に雨が降って地面が固くなってしまったので、
もう一度軽く掘り起こすことから始めます。

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平塚の進和学園さんは、苗、敷きワラ、荒縄、竹串、移植ゴテなどの道具を トラックで用意、
総勢10名で参加してくださいました。この機動力は、日頃から苗育てから森づくりまでを
社会福祉活動としてお仕事し続けている進和学園さんならでは。
今回の植樹祭に多大なご協力をいただきました。

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グラウンド裏の植栽地に全種類の苗を並べたところ。

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今回はシイ・タブ・カシの木を主木とする高木・中低木を、200株余り植樹します。
くくのちのモリPJで育てた苗数本にメンバーが育てた数本を混ぜ、
残りは進和学園さんからご提供いただきました。
樹種は、シイ、アラカシ、クヌギなどドングリとしてお馴染みの木をはじめ、
ヤマモモやシャリンバイ、ネズミモチ、ヤマブキなど、多彩な約30種です。
これらを約6mx10mの斜面に植えていきます。

そしてささやかながら、植樹祭の開会式です。
まずは進和学園、研進の出縄さんに開会のご挨拶を戴きました。

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つづいて、くくのちのモリプロジェクトリーダー、長崎さんの開会宣言。
長崎隊長がこの学校の片隅でどんぐりを拾い
苗づくりをたった一人で始めたところから、このプロジェクトはスタートしたのでした。

次は思いの外参加者がお祭りを意識する、苗紹介コーナーです。
植樹の前に、当日植える苗木の名前を、一つ一つ紹介していくのです。それだけなのですが、
各自担当の苗木が決まっているので、前もって調べたり確認したり、
この子可愛い、親心が生まれます(多分)。

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一人一人が担当の苗木を高く掲げ、その名前を(思いを込めて)大きな声で3度唱えます。
他の参加者はその度に後を追って、皆で声高く唱和します。

「シラカシ!」→(皆で)「シラカシ!」・・・これを三回。
最初はちょっと遠慮がちに、やがて朗々と。

外で大きな声を出すのは久しぶり。
しかも、皆でリズムをつけて苗木の存在をお披露目するとは。いい気持ちです。
どの苗木も可愛くなります。

青い空に皆の声のエネルギーが拡散していきます。
中木や低木まで読み上げるうちに、苗木と人と周りの空気はとても近しい存在と
感じられるようになってきました。
物言わぬ存在と仲良くなる、ナイスな方法ですね。

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今回は、隊長の10年来の友人、森の精霊・緑の戦士!植樹マン(変身前)さんも参加!
ポーズをキメて読み上げていただきました!「ネズミモチ!」

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さて、全国各地の植樹祭に出かける、「植樹助っ人隊」の皆さま(勝手に命名)に
苗木の植え方やマルチング(ワラを敷き、ロープがけ)をご指導いただき
いよいよ植樹スタートです。

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かなりの急斜面なので、足元に気を付けながら。
すでに生えている木は残しつつ、周りに植樹していきます。

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水に浸したポット苗を優しくポットからはずし、マウンド地にポットより少し大きめに掘った穴の中に
根の部分をそっと置き、ほっこらと土をかぶせて、苗の周囲の土をそっと押さえます。

植栽地は道を隔ててグラウンドと住宅地の間にあります。
成長した森による砂防効果も期待しつつ。
グラウンドと道の周りは花を咲かせる低木層を植えこみました。
季節のお花が通行人の目を楽しませてくれることでしょう。

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苗を植え終わったら、次はマルチングです。
ワラをバケツリレー式で運びながら植栽地の地表すべてを覆うように
斜面に対して水平方向に敷き詰めます。そしてワラに対し垂直に縄をかけてワラを押さえます。

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縄がけしてみると、予想外なことがおこりました。
わずかに土地がすり鉢状になっておりピンと張った縄が浮いてしまい
きっちりワラを押さえることができないのです。

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余っていた竹串を急遽追加して、浮きの激しい植栽地中央に数本埋め込み
横縄を張ってなんとかワラを押さえたのでした。ふう。
大型の重機を持ちこんで斜面をまっすぐならすことはできないので
その土地の地形ごとに工夫が必要なのですね。次回の開催に活かしたいと思います。

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モリPJのS波さんお手製の御幣(棒の先に葉っぱがついてます!)で
苗木たちのすこやかな成長をお祈りしました。

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道具を片付けたあと、参加者全員で直会(なおらい)のお昼ご飯。
学食さんが腕をふるってパーティー用ビュッフェを作ってくれました。
でっかい皿に唐揚げだのサンドイッチだの盛りだくさん!
腹ペコ参加者が盛り上がったのはいうまでもありません。 

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初夏の「育樹祭(いくじゅさい)~雑草とり」で
再会を約束しつつ、植樹祭は無事に閉幕いたしました。
みなさま、どうもありがとうございました。お疲れ様でした(植)。

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