くくのちのモリプロジェクト:モリPJ 活動レポート

2012秋くくのちのモリプロジェクト植樹祭@多摩美レポート

posted on 2012/12/04

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2012年11月17日(土)、くくのちのモリプロジェクト主催による多摩美術大学での植樹祭も4回目を迎えた。当日はあいにく天気が悪く、今にも雨が降り出しそうな雰囲気。風も強く、黄色に色づいた銀杏の葉っぱが飛び交い、熟れた実がぱらぱらと落ちてくる中での植樹祭となった。雲行きが心配になったので、11時の正式な開催時間を前にして、早々に準備を急ぐ。

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まずは、皆で植樹マウンド表面の土ならしから開始。1週間前に土起こしをしたものの、表面が固くなっている。今回の植樹祭からつるはし2本を導入したがこれが威力を発揮。どんなに固い土や根っこにあたっても、このつるはし一振りで一気に深くまで掘り返せる(ちなみにこのつるはしの柄は樫である)。

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そして11時、いよいよ第4回植樹祭の開催である。開会宣言に続き、モリプロジェクト長崎隊長よりご挨拶。今回の植樹祭の趣旨説明とともに、特別ゲストとしてお迎えしたロックバランシングアーティスト石花ちとく氏のご紹介。「木を植える、そして石を積むという行為は人類共通の根源的な行為。その融合を今回の植樹祭で再現して、モリの文化の現代へ向けての新しい風を感じたい」と、新企画である石積みと植樹のコラボについての説明があった。

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次に、今回も苗木など多大なご尽力をいただいた社会福祉法人進和学園営業部門の(株)研進、出縄社長より「ひとには様々なひとがいる。森の木も同じ。今回植樹される木も様々だが、それがひとつの大きな森となる。森づくりは人づくりだと思っている」とのご挨拶をいただく。

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そしてモリプロジェクトメンバーが二人ずつ持ち回りで担当している植樹の手順、要領につき説明。漫才のかけあいのような笑いを交えた両人のやりとりを通じて、今日の段取りが説明された。

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今回の参加者は総勢35人。多数の一般参加の方々、そしてオーストラリアのご家族、イスラエルから空手留学で滞在されている方にもご参加いただき、多彩で国際色も豊かな顔ぶれとなった。そして、今回植樹する苗木は計35種300本。そのうち200本は、くくのちモリプロジェクトがどんぐりの種から育てた苗だ。これまで3年にわたり多摩美、そして進和学園どんぐりハウスで育った苗木が、多摩美の土地に里帰りし皆の手で植樹されることになる。多数の方々の参加、そして里帰りした苗木たちと、まさにモリプロジェクトの成果を実感するうれしい植樹祭となった。

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さっそく、恒例のセレモニーである苗木の名前三唱を、社会福祉法人進和学園どんぐり隊長の遠山さんをはじめ、イスラエルから来た空手青年、オーストラリア出身の小学生たち、モリプロジェクトメンバーにより行い、植樹が開始された。

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多摩美の植樹地はかなりの急斜面だ。しかしそんな斜面にも負けず、皆さん腰を踏ん張り次々と苗を植えていく。初めて参加する子供たちも元気いっぱいだ。苗床の穴を掘るとき、時折硬い石や根っこにあたりなかなか掘れないときがあるが、そんな時は例のつるはしが活躍する(つるはしにこだわりすぎか……)。心配された雨もパラパラと降る程度でなんとかもってくれそうだ。

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皆が植樹する中、植樹地のほぼ中央ではちとくさんが石積みをする。植樹する皆さんも時折手を休め、ちとくさんの真剣な表情を注視する。

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使われる石はどれも特別なものではない。植樹地から出てきたごく普通の石である。そんな大小の石を微妙なバランスの中で積み上げていく。今日のような風の強い中ではひときわ難しい作業だ。うまくいったかと思うと風で倒されてしまう。立てたり横にしたりと試行錯誤が続く。

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やがて植樹が一通り終了する頃、ちとくさんの石積みも完成する。微妙なバランスと独特の姿で、植樹地の中央に立ち上がる。そこに、御神酒の泡盛が注がれる。

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不思議なものである。植樹された苗木の中に、微妙なバランスと独特の姿で立つ石積みは、皆の目を注視させる。苗木と石とが独特の場と空間を形成している。それが何かはわからないが、確かに心の根源的なところと通じ合うものがある気がする。

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植樹地と石積みを静かに見る中、モリプロジェクトメンバーのサンポーニャの演奏が始まる。アンデスの素朴な笛の音が風の中にこだまする。木、石、風を、笛の音とともに感じ、今回の植樹祭終了となる。

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12時過ぎ、多摩美術大学芸術人類学研究所に集まり直会(なおらい:打ち上げ)となる。まずは、今回の植樹祭に参加いただいた方々から一言ずつご挨拶と自己紹介をいただいた。様々な方々がこの植樹祭に参加いただき、そして様々なことを感じていただいた。植樹という行為を通じて人と人との交流が展開し、モリを考えるきっかけの場になったのではと思っている。今後もモリプロジェクトが、モリとは何かを一緒に考えていく場になればと願いつつ、お開きとなった。外では植樹祭の終わりを待つかのように雨が降り始めていた。

なお、今回の植樹祭におきましても、進和学園様のご協力を賜りましたこと、そして特別ゲストとしてロックバランシングアーティスト石花ちとく氏にご参加いただきましたことにつき、厚く御礼申し上げます。(FH)

ちとくさんのロックバランシングのパフォーマンス、こちらに動画をアップしています。
http://youtu.be/cNa2lmXQHKQ