講座:生命とエネルゴロジー

都会のキノコ2011観察会 終了

森の地下には別の森が広がっている!
その地下の森がほんの短い間だけ地上に姿を見せたもの、それがキノコたちの世界です。
山の奥や地方に行かずとも、この東京でも豊かなキノコの生態を見ることができます。
ご案内していただくのは、キノコ研究家の大舘先生。
午前中は、都内の公園にでかけ、キノコの観察。午後は座学と午前中のキノコ観察の復習です。

講師

大舘 一夫 他

1940年東京生。1968年ICU大学院修士課程修了。元都立高校教諭、私立大学講師。
現「緑と水」の市民カレッジ、目黒区自然クラブ等市民講座講師。
キノコ入門講座代表、埼玉きのこ研究会副会長、日本菌学会会員。
『都会のキノコ』八坂書房2004年、『都会のキノコ図鑑』八坂書房2007年。

開講日時

2011年7月16日(土) 9:30-15:00 (小雨決行)

くくのち通信:講座レポート

いのちの暴走(2) (2011/5/21) 講座レポート 募集中

三回シリーズ「いのちの暴走―ナチ農相ダレーの思想と実践」その第二回、「ダレーのその時代(2)  ナチ党農政局長から有機農業の支持、そして戦後まで」のレポートです。講座が行われたのは2011年5月21日、講師は藤原辰史さんです。

第二回目の講義は、東日本大震災と原発事故という大変な事態が起った後、5月に行われました。前回にも増して、さらに幅広く社会の現状を把握し、未来に対する提言を深く強く意識しようという藤原さんの意図があふれた内容になりました。詳しいレジュメ(A4版8P)が配布されましたので、ご覧になりたい方は次回講義の時にくくのち事務局にお申し出ください。

今回の災害によって、現代社会のシステムの不具合はますます露呈されました。「食べること」の根源がおかしくなっているという現状も、その一つに挙げられます。藤原さんのご専門は農業史で、フィールドの中心はドイツです。その分野での歴史の真実を掘り深め探ることで、現代にある価値観の疑問点を明確にし、人類の未来に必要な思想の一助とする点を、再度強調されました。

農業そのものの価値転換を図ったナチズムは、その価値付けをするために膨大な数の人間を殺しました。そのナチスの農業政策に深く関与したのが、当時の農相ダレーです。

ナチスの農業政策の根幹の一つには、世襲農場法がありました。土地を売ってはいけない、買ってはいけない、分割してはいけない、担保にしてはいけないといった、市場経済から土地を切り離す特別法を作り、農民をバックアップしたのです。これは今の民法に照らすと所有権にひっかかり、法律違反となってしまいます。特別法の強引な実施は当時でも反発があり、当の農民たちからも批判が出てやがて廃止されましたが、土地の市場化に疑問符をつけたことは意味があるといえます。

一方で、ダレーはバイオダイナミック農法の支持を党員たちに訴えます。ルドルフ・シュタイナーの影響を受けた人智学徒たちが1920年代前半から、化学肥料を用いない農業を開始していました。占星学的、超自然的な面を除けば、化学肥料を批判し、農民伝承文化の尊重、手作業の重視、生態学的循環農場を形成しようとした点など、今日の有機農法につながるものです。シュタイナーは、従来の科学を批判し別の科学を打ちたてようとしましたが、それは人智学を学んだもののみに開放され、結果として、知識を持たない低所得層の民衆向けの科学にはなりえませんでした。ダレーはシュタイナー人智学には興味は持っていませんでしたが、この農法には関心を示し、支持を呼びかけるために、党同志に向けて書いた手紙が残っています。そこには、生き物の法則にかなうように、科学と市場主義を克服しなければならないといった表現が見られます。ナチスの後ろ盾である大企業に喧嘩を売るような、当時の大臣としては危険な発言だったそうです。ダレーは有機農法を支持した時点ですでに影響力は無く、やがて変人として排除されていきますが、この科学+経済批判を、現代の私たちは単なる妄想として扱うことはできません。

以上のような例からも推察されるように、ナチズムはある程度自然法則に政治をゆだねることで、資本主義の危機を乗り切ろうとしました。これは、市場中心主義と科学万能主義によって抑圧されていた、生命を解放するという一面も持ったのです。

しかし、ナチズムは、戦争準備というテンションの中でそれを行いました。新しい労働者として、また戦争に役立つために、子供をどんどん作る、再生産をするために、生命持続を目的とし、食べ物の重要性を考えました。農村こそは、健康な身体を作り、理想的、生産主義的生命観を実現させるのに恰好な場所だったのです。ダレーの有機農法支持もここに結びついていました。ナチスもダレーも、目的のためには手段を選ばないという姿勢で、自然の法則に身を任せたのであって、資本主義の道を降りる気は無かったのです。さらに「いのち」に過剰な価値をおくあまり、人間も品種改良が可能と考え、「いのち」の品質管理に手をつけてしまいました。「いのち」を「こうあるべきもの」として改善(!)しようとし、「ここにあるもの」として受けとめることをしなかったのです。「生殖」と「物質循環」の拡大は(人間の生物化)、新規市場開拓としての「戦争」に接続しています。

以上のような話題を含んだ、多岐に渡る展開の後、「食べること」と「暮らすこと」を基本にすえた生態平和社会を目指すうえで、ナチズムを反面教師とした、提言が示されました。

・  克服すべきものは何かを見誤らないために、科学と資本の関係を問うこと。
・  「選別思想」の落とし穴を避けること。
・  現状追認の自然主義に陥らず、構想力を持続し、生態平和社会の建設を意図すること。
・  生物学主義に陥らないこと。

最終回となる第三回目の講義は、藤原さんのドイツ研究滞在を挟み、近日開講予定です。
ナチスの悲惨の根源にさらに迫る内容です。どうぞお見逃し無く。
多くの皆様のご参加をお待ちしています。(植)

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くくのちのモリプロジェクト:モリPJ お知らせ

いのちを守る300キロの森づくり 募集中

 東日本大震災における人間の予測をはるかに超えた自然の猛威は、多くの尊い人命を呑みこんでしまいました。
 この震災を教訓に、私たちは今までの防災のあり方を含めた、自然と人間の関係性を根底から見直し、未来に向けて行動を起こさなければなりません。
国際生態学センター長 宮脇昭氏と仙台輪王寺日置住職は被災地を調査し、その実態を分析しました。その結果、大津波に対してコンクリートによる防波堤だけでは不十分であり、マツによる防潮林も十分に機能していないどころか、根こそぎ倒れ、流木となりかえって危険であることがわかりました。被災後現場で生存している樹木を確認したところ、宮脇氏が提唱するその土地本来の樹木による森が防潮林として効果的ということが確かめられました。
 土地本来の木は深根性直根性で、いろいろな種類の樹木により多層群落を形成する本来の森は、生命力に溢れ、津波によって根こそぎ倒れることはありません。まずは、その土地にあった樹種を選択することが重要です。沿岸部では釜石を北限としタブノキが森の主木となります。
 さらに宮脇昭氏は、復興に際して被災地の瓦礫の山をも有用な地球資源として再利用することで、環境や経済的にも有効であり、防災の面からみてもより効果的な「防潮林堤」を構築するプロジェクトを提案しています。
 くくのちのモリプロジェクトでも、東北の復興のための、自然と共に生きる叡智のある「いのちを守る300キロの森づくり」を応援いたします。

くくのちのモリプロジェクト代表 長崎健一

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くくのちのモリプロジェクト:モリPJ 活動レポート

モリプロジェクト初の植樹祭 パンフレット 募集中

 2011年5月14日に多摩美術大学(八王子キャンパス)内で初の植樹祭を開催した
くくのちのモリプロジェクト。
植樹祭の参加者に配布したパンフレットをご紹介します。
植えた樹種、植樹の手順、モリプロジェクトの概要など、ご覧いただければ幸いです。

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くくのちのモリプロジェクト:モリPJ 活動レポート

くくのちのモリプロジェクト 初の植樹祭レポート(2011/5/14) 募集中

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2011年 5月14日。当日は晴天、風もなく絶好の植樹日和でした。
くくのちメンバーに、心強い助っ人さんたち、初参加の方3人が加わり、約20名になりました。
小さくても、お祭りになると人が集まるって本当ですね。
賑やかな雰囲気が徐々に盛り上がってきます。

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朝10時に集合して荷物を会場へ運びます。
スコップ、コンテナケースやバケツなどなど各自手分けして作業を進めていきます。
一週間の間に雨が降って地面が固くなってしまったので、
もう一度軽く掘り起こすことから始めます。

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平塚の進和学園さんは、苗、敷きワラ、荒縄、竹串、移植ゴテなどの道具を トラックで用意、
総勢10名で参加してくださいました。この機動力は、日頃から苗育てから森づくりまでを
社会福祉活動としてお仕事し続けている進和学園さんならでは。
今回の植樹祭に多大なご協力をいただきました。

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グラウンド裏の植栽地に全種類の苗を並べたところ。

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今回はシイ・タブ・カシの木を主木とする高木・中低木を、200株余り植樹します。
くくのちのモリPJで育てた苗数本にメンバーが育てた数本を混ぜ、
残りは進和学園さんからご提供いただきました。
樹種は、シイ、アラカシ、クヌギなどドングリとしてお馴染みの木をはじめ、
ヤマモモやシャリンバイ、ネズミモチ、ヤマブキなど、多彩な約30種です。
これらを約6mx10mの斜面に植えていきます。

そしてささやかながら、植樹祭の開会式です。
まずは進和学園、研進の出縄さんに開会のご挨拶を戴きました。

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つづいて、くくのちのモリプロジェクトリーダー、長崎さんの開会宣言。
長崎隊長がこの学校の片隅でどんぐりを拾い
苗づくりをたった一人で始めたところから、このプロジェクトはスタートしたのでした。

次は思いの外参加者がお祭りを意識する、苗紹介コーナーです。
植樹の前に、当日植える苗木の名前を、一つ一つ紹介していくのです。それだけなのですが、
各自担当の苗木が決まっているので、前もって調べたり確認したり、
この子可愛い、親心が生まれます(多分)。

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一人一人が担当の苗木を高く掲げ、その名前を(思いを込めて)大きな声で3度唱えます。
他の参加者はその度に後を追って、皆で声高く唱和します。

「シラカシ!」→(皆で)「シラカシ!」・・・これを三回。
最初はちょっと遠慮がちに、やがて朗々と。

外で大きな声を出すのは久しぶり。
しかも、皆でリズムをつけて苗木の存在をお披露目するとは。いい気持ちです。
どの苗木も可愛くなります。

青い空に皆の声のエネルギーが拡散していきます。
中木や低木まで読み上げるうちに、苗木と人と周りの空気はとても近しい存在と
感じられるようになってきました。
物言わぬ存在と仲良くなる、ナイスな方法ですね。

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今回は、隊長の10年来の友人、森の精霊・緑の戦士!植樹マン(変身前)さんも参加!
ポーズをキメて読み上げていただきました!「ネズミモチ!」

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さて、全国各地の植樹祭に出かける、「植樹助っ人隊」の皆さま(勝手に命名)に
苗木の植え方やマルチング(ワラを敷き、ロープがけ)をご指導いただき
いよいよ植樹スタートです。

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かなりの急斜面なので、足元に気を付けながら。
すでに生えている木は残しつつ、周りに植樹していきます。

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水に浸したポット苗を優しくポットからはずし、マウンド地にポットより少し大きめに掘った穴の中に
根の部分をそっと置き、ほっこらと土をかぶせて、苗の周囲の土をそっと押さえます。

植栽地は道を隔ててグラウンドと住宅地の間にあります。
成長した森による砂防効果も期待しつつ。
グラウンドと道の周りは花を咲かせる低木層を植えこみました。
季節のお花が通行人の目を楽しませてくれることでしょう。

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苗を植え終わったら、次はマルチングです。
ワラをバケツリレー式で運びながら植栽地の地表すべてを覆うように
斜面に対して水平方向に敷き詰めます。そしてワラに対し垂直に縄をかけてワラを押さえます。

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縄がけしてみると、予想外なことがおこりました。
わずかに土地がすり鉢状になっておりピンと張った縄が浮いてしまい
きっちりワラを押さえることができないのです。

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余っていた竹串を急遽追加して、浮きの激しい植栽地中央に数本埋め込み
横縄を張ってなんとかワラを押さえたのでした。ふう。
大型の重機を持ちこんで斜面をまっすぐならすことはできないので
その土地の地形ごとに工夫が必要なのですね。次回の開催に活かしたいと思います。

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モリPJのS波さんお手製の御幣(棒の先に葉っぱがついてます!)で
苗木たちのすこやかな成長をお祈りしました。

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道具を片付けたあと、参加者全員で直会(なおらい)のお昼ご飯。
学食さんが腕をふるってパーティー用ビュッフェを作ってくれました。
でっかい皿に唐揚げだのサンドイッチだの盛りだくさん!
腹ペコ参加者が盛り上がったのはいうまでもありません。 

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初夏の「育樹祭(いくじゅさい)~雑草とり」で
再会を約束しつつ、植樹祭は無事に閉幕いたしました。
みなさま、どうもありがとうございました。お疲れ様でした(植)。

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くくのちのモリプロジェクト:モリPJ 活動レポート

多摩美術大学植樹 マウンドづくり報告 募集中

いよいよくくのちのモリプロジェクト初の植樹の、実作業が始まりました。

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2011年5月7日、小雨のぱらつく中、10時にプロジェクトメンバーと
日本各地での豊富な経験を持つ助っ人の植樹ボランティアの方々が、多摩美術大学図書館前に集合しました。
この時点で、小雨とはいえ雨の日のマウンドつくりを甘く見ていた人は軽く反省。
長靴組は正解でした。助っ人の植樹ボランティアの植樹ルック(?)、
特に地下足袋!にはプロの風格が漂っていました。
道具類を台車に積んで、グラウンド横の植樹地に向かいました。

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進和学園さん連が到着。てきぱきとした指示に従い、
みんなでどんどん土を耕していきました。根の深い草がたくさん生えていたので、
雨で表面だけでも湿っていたのは、少しは土が柔らかくなって良かったかもしれません。

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雨にそぼ濡れドロだらけになりながら、剣スコで土を掘り返しては、ほっこらさせていきます。
経験者が数人いてくださったおかげで、手際よく進められたようです。

12時前には竹杭を打ち、腐葉土も播いてならし、マウンドの用意はほぼ整いました。

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昼食をはさみ1時半から、翌週の植樹祭で使う、植樹地に合わせて長さを揃えて切った、
藁縄を束ねました。
縄の結び方、巻き方など、積み上げられたノウハウを教えていただきます。

最後に、道具類のドロ落しを、クラブハウス横の水道でじゃぶじゃぶやって終了。
経験者に教えてもらって、みんなでやると早い!進和さんにお礼を言ってお見送りをしました。
(植)

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